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 紀元前5世紀頃、お釈迦様の教えによって仏教が生まれました。そして今日に至るまでの約2500年間の長い歴史の中で、宗派が実に多様化されてきました。中でも曹洞宗とは「座禅」を重んじることを教えとされた、禅宗の一派です。この禅宗とは、6世紀に中国において、インド出身である菩提達磨(ぼだいだるま)和尚が成立させたと言われています。お馴染み、「だるまさんがころんだ」のモチーフとなっている方です。

 日本における曹洞宗は、鎌倉時代に中国に渡った道元(どうげん)禅師〈1200-1253〉が教えを持ち帰ったことが始まりです。道元禅師は貴族である久我家に生まれましたが、幼くして両親を亡くされました。その後13歳で出家し、国内での修行を経て24歳で中国へ渡られます。帰国後に「只管打坐(ただひたすらに坐る)」を根本とする曹洞宗の教えを広め、翌寛元2年(1244年)、福井県に永平寺の前身である大佛寺を建立しました。その後、8歳の若さで永平寺に上山された瑩山(けいざん)禅師〈1268-1325〉が生涯をかけて全国に教えを広められ、曹洞宗の礎を築かれました。瑩山禅師が晩年に石川県に開かれた總持寺は、明治31年(1893年)の火災による焼失の後、明治41年(1911)年に神奈川県に移転されています。曹洞宗では、こちらのお二方をお釈迦様とともに「一仏両祖(いちぶつりょうそ)」と仰いでいます。永平寺と總持寺の二院が曹洞宗の大本山であり、合わせて両本山と呼ばれます。今日においては全国に約1万4000の末寺を擁し、その数は日本における仏教の宗派において最多であります。

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