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  • 執筆者の写真洞泉寺

歓喜殿(かんきでん):釈迦如来(しゃかにょらい)

洞泉寺には、御本尊とは別に釈迦如来を安置している歓喜殿(かんきでん)という壇があります。


副住職の曽祖父にあたる第24世住職、大道祖教和尚(だいどうそきょう。以後、”和尚”)は新潟県上越市の在家(一般家庭)出身です。和尚は若かりし頃、ある占い師に「あなたは南に行けば大成する。」と伝えられます。しかし、「決められた道には行かん。」と提言とは真逆の最北端、樺太に渡ります。


現地で布教活動の末大正15年、萬籠山 歓喜寺(ばんりゅうざんかんきじ)を建立し開基となりました。この寺院名は当時の本山永平寺第67世貫首、北野元峰禅師から命名されたものです。命名書と、両本山からの布教を称えた表彰状が飾られています。


和尚、なかなか破天荒でしょ(笑)。その行動力が羨ましい…。その後、和尚は終戦に伴って樺太から引き上げるにあたり、縁あって第24世住職として当山洞泉寺を継承するに至りました。その際、歓喜寺の本尊であった釈迦如来を洞泉寺に安置し、歓喜殿と命名し現在に至ります。


和尚が占い師に出会い、そして提言の逆を歩もうとする破天荒な性格でなければ、洞泉寺が現在の状態で存在し、私がこの投稿をしていることも無かったでしょう。経歴を振り返ると、些細な縁が重なって道が開けていくのだと感じます。


万物は全て縁によって成り立ち、個々が独立したものなど何一つ存在しません。ゴータマ・ブッダの悟りの核は物事の縁起や因果です。そこから、あらゆる存在の原理や、人生苦への向き合い方について説かれていきました。


合掌





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