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  • 執筆者の写真洞泉寺

閻魔大王(えんまだいおう)

本堂のつき当たりに安置している、閻魔大王(えんまだいおう)です。人々の生前の行いを取り調べ、亡くなった後にどの世界に送り出すかを審査しています。 来世には、六道(ろくどう)という天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道の6つの世界があると言われます。この六道に行くうちは霊魂が何度も生まれ変わる、輪廻転生(りんねてんしょう)のサイクルの中にいます。上位世界の天道でさえも、死の苦しみから逃れることは出来ません。よって、仏教では輪廻から解き放たれ、苦しみのない世界に行って救われることを目指します。これを解脱(げだつ)と言います。


人が亡くなると、まず現世と来世の間にある、冥土(めいど)という世界を49日間かけて旅をします。7日間ごとに来世に近づいていくのですが、その過程で閻魔大王による審査を受け、向かう先が決められる訳です。 解脱して救われるためには、善行を積むことが求められます。閻魔大王は現世の様々な局面に使者を送り、私達が善行に励むことの重要性に気付かせようとされています。閻魔大王と聞くと何だか怖いイメージが強いかもしれませんが、結局のところ私達を救おうとして下さっている方なのです。


曹洞宗では葬儀の中で故人に対して、必ず血脈(けちみゃく)を授与します。血脈とは仏弟子になったことを示す、いわゆる証明書となるものです。仏の教えが弟子へと脈々と受け継がれ、最後に菩提寺住職から故人へと繋がる系譜図のような構成で出来ています。僧侶も出家の際に血脈を授与されます。故人も同様に仏弟子となって善行に励んで頂き、解脱して救われるようにという思いが込められています。


合掌



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